横浜市都筑区の株式会社ケービーエスで、ランドローバー レンジローバースポーツの右側面を保険修理で直しました。へこみのあった右フロントドアは交換せずに板金で形を戻し、新しい部品にしたのは右の前後ドアの下に付くドアモール2本です。
お車は平成31年3月に登録された、ディーゼルのレンジローバースポーツ HSE(型式 LDA-LW3KB・5人乗り)です。お預かり証の作業内容の欄には、修理の方法をまだ考えているところで、板金塗装で直す場合と交換する場合の2通りで見積りがほしいというご要望が書き留められていました。

傷は右側面に集まっていました。いちばん大きいのは右フロントドアの前の端のへこみで、ほかに右フロントドアのハンドル、右ドアミラーのカバー、ドアの下の黒いモール、右リヤドアから右リヤフェンダーにかけての線傷があります。
作業では、ドアハンドルやドアミラー、給油口のフタ、右テールランプ、フェンダーのサイドベント、ドア下のモールを外したうえで、右フロントフェンダーから右リヤフェンダーまでの4枚を塗りました。ハンドルとミラーのカバー、給油口のフタは車体とは別に単体で塗り、作業の最後には診断機をつないでいます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車種 | ランドローバー レンジローバースポーツ HSE(ステーションワゴン・5人乗り) |
| 型式 | LDA-LW3KB(ディーゼル・2.99L) |
| 登録 | 平成31年3月 |
| カラー | 1AQ(ドアの開口部のラベルとお預かり証で確認) |
| ご依頼 | 保険修理(当社のドライバーがお引き取り) |
| 損傷箇所 | 右フロントドアの前の端(へこみと擦り跡)/右フロントドアのドアハンドル/右ドアミラーのカバー/右の前後ドアの下の黒いモール/右リヤドアから右リヤフェンダーにかけての線傷 |
| 板金で修理 | 右フロントドア(塗装を研いで地金を出す → 板金で形を戻す → パテ → パテ研ぎ) |
| 交換(新品) | 右フロントドアと右リヤドアのドアモール(純正・部品の注文書に「要塗装」・艶のある黒に塗装) |
| 外して作業した部品 | 前後のドアハンドル/ドアミラー(本体とカバーに分ける)/給油口のフタ/右テールランプ/フェンダーのサイドベント/ドアの下のモール |
| 塗装 | 右フロントフェンダー・右フロントドア・右リヤドア・右リヤフェンダー(1AQ)/ドアハンドル・ドアミラーのカバー・給油口のフタ(単体で)/新しいドアモール(艶のある黒) |
| 修理後の確認 | 診断機で「システムと機能」のシステムトポロジーを表示 |
| 工程 | 損傷の記録 → 研ぎ(地金を出す) → 部品の取り外し → 板金・パテ → パテ研ぎ → 新しいドアモールの塗装 → 塗装ブースでのマスキング → 車体と小物の塗装 → 部品の取り付け → 診断機で確認 |
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ご依頼|板金と交換、2通りの見積りのご要望
保険修理のご依頼で、当社のドライバーがお客様のところまでお車を引き取りにうかがいました。引き取りの日は雨で、車のまわりをひと回り写真に収め、傷の場所に目印を付けてからお預かりしています。
お預かり証には、板金塗装と交換の2通りで見積りを、というご要望のほかに、リサイクルパーツ(中古部品)は使わないという指定も記されていました。今回新しくしたドアモールも、純正の新品を取り寄せています。
板金にするか交換にするかは、損傷の深さや位置、パネルの付き方などで分かれます。このレンジローバースポーツでは、右フロントドアも右リヤドアも交換はせず、元のドアを生かして直しました。
損傷|右フロントドアの前の端に、へこみと擦り跡
傷の場所には、それぞれ緑のマスキングテープを貼って目印にしました。右フロントドアの横には、目盛りの付いた箱尺を地面から立てて撮影しています。傷が地面からどの高さにあるのかを、目盛りと並べて残しておくためです。
へこみがあったのは、ドアの前の端、フェンダーのサイドベントのすぐ後ろです。横に伸びる灰色の擦り跡があり、その下には筋のようなへこみが続いていました。ドアハンドルにも、小さな緑のテープが見えます。下の写真は、右フロントドアの全体、箱尺を立てたところ、傷を近くから写したものの順です。



損傷|ミラーのカバー、ドア下のモール、後ろ半分の線傷
工場に入れてから、右ドアミラーのカバーもあらためて確かめました。前の面に擦り傷があり、ここにも緑のテープを貼っています。右リヤドアの下の黒いモールにも、擦り傷の目印があります。
お預かり証には、右リヤドアから右リヤフェンダーにかけての線傷も書かれています。雨粒の残る写真では見分けにくい細い傷ですが、この範囲も修理と塗装に含めました。下の写真は、ミラーのカバー、リヤドアの下のモール、右リヤドアの後ろから右リヤフェンダーの順です。



研ぎ|段をつけて塗装を落とし、地金を出す
工場では、まず右フロントドアの前の端を研ぎました。へこみのあったところだけ塗装を落とし、灰色の地金(塗装の下の金属)を出しています。
研いだところを見ると、外側から白い塗装、クリーム色の層、灰色の地金の順に、輪のような段が重なって並んでいます。塗装の層を1段ずつなだらかに削っておくと、あとでパテや塗料を重ねたときに、元の塗装との境目が線になって浮き出にくくなります。
地金が出ているのは、へこみのあった内側だけです。となりのフェンダーの端とサイドベントには緑のテープを貼り、研ぎの傷がほかの部分に付かないようにしています。

分解|ハンドル、ミラー、テールランプを外す
次に、右側面の部品を外していきました。ドアハンドルは車から外して台の上に置き、ドアミラーは外したあと、黒い本体と白いカバーに分けています。右後ろから見ると、右テールランプと前後のドアハンドル、ドアの下の黒いモールも外れているのが分かります。
部品を付けたまま、まわりにテープを貼って塗ることもできます。ただ、それだと部品とパネルの境目に塗料のたまりや塗り残しが出やすくなります。外せる部品は外し、ハンドルやミラーのカバーは別に塗る、というのが今回の進め方です。下の写真は、外したドアハンドル、分けたドアミラー、右後ろから見た車の順です。



板金・パテ|パテはへこみの範囲だけに
地金を出したところは板金で形を戻し、そのうえにパテをのせて面を整えました。黄色く見えるのが、のせたばかりのパテです。パテはへこみのあった範囲におさめ、ドアの広い面にまでは広げていません。
パテをのせた写真では、フロントフェンダーのサイドベントも外れていて、取付けの穴が並んでいるのが見えます。
パテが固まったら研いで、まわりの面と高さをそろえます。研ぎ終えたあとは、まわりを紙で四角く囲い、パテのまわりだけをのぞかせました。左の写真はのせたばかりの黄色いパテ、右の写真は研いだあとのクリーム色のパテです。


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新しいドアモール|「要塗装」の純正部品を、艶のある黒に
右の前後ドアの下に付くドアモールは、2本とも純正の新品を注文しました。部品の注文書の備考欄には「要塗装」とあり、塗装されていない状態で届く部品です。
そこで、車に付ける前に塗装ブースの台に固定し、艶のある黒に塗り上げました。お引き取りのときの写真に写っている元のモールと同じ、映り込みのある黒です。左の写真が塗る前のグレーのモール、右の写真が黒く塗り終えたモールです。


マスキング|テープの線を、パネルの縁にそろえる
車体は塗装ブースに入れ、窓とルーフをビニールで、タイヤを袋で、ドアの下を紙で覆いました。テープの線は、窓の縁やボンネットとのすき間など、パネルの縁に合わせて貼っています。縁で区切っておくと、塗った範囲の終わりがパネルの継ぎ目に収まります。
外した部品の跡も、そのままにはしていません。給油口の開口部とドアハンドルの穴はテープでふさぎ、サイドベントの取付け穴には栓をしています。左の写真は右リヤドアから右リヤフェンダー、右の写真は右フロントドアから右フロントフェンダーで、どちらも塗る前の艶のない状態です。


塗装|右フロントフェンダーから右リヤフェンダーまで1AQで
色は、ドアの開口部のラベルとお預かり証の両方に書かれていたカラー番号1AQです。塗装の範囲は右フロントフェンダー、右フロントドア、右リヤドア、右リヤフェンダーの4枚で、へこみを直した前のドアから、線傷のあった後ろのフェンダーまでを塗りました。
研いでパテをのせた右フロントドアの前の端にも、ブースの照明がくっきりと映っています。サイドベントの取付け穴には、この時点ではまだ栓が入っています。

塗装後|後ろ半分とテールランプの開口部
後ろ寄りから見ると、右リヤドアと右リヤフェンダーにも艶が出ています。テールランプを外したあとの開口部は紙でふさぎ、塗装の範囲に入れていないリヤバンパーはビニールで覆ったままです。

小物の塗装|外した部品は、1つずつ台にのせて
外した小物は、車体と同じブースで1つずつ塗りました。給油口のフタは紙で包んだ缶の上、ドアミラーのカバーはマスキングテープの箱の上、ドアハンドルは取付け部をテープで包んでスタンドに固定しています。
台の上で単体にしておくと、部品の縁のまわりまで塗料を回せます。どれも車体と同じ白で、艶のある仕上がりです。下の写真は、給油口のフタ、ドアミラーのカバー、ドアハンドルの順です。



取り付け|ハンドル、ミラー、新しいモールを車に戻す
塗装のあと、外した部品を車に戻しました。ドアハンドル、ドアミラー、フェンダーのサイドベントが元の位置に付き、ドアの下には艶のある黒に塗った新しいドアモールが付いています。
床に並べてあるのは、外した元のドアモール2本です。傷や汚れが残っていて、1本には目印に使った緑のテープの切れ端も付いています。

診断機|作業のあとにシステムの一覧を表示
作業を終えたあとには、診断機を車につなぎました。画面は「システムと機能」のシステムトポロジーで、左上には「LAND ROVER」「自動検索」の文字があります。車につながっている装置を自動で探し、系統ごとに箱で並べて表示する画面です。
箱の色の意味は、画面の上に「正常」が緑、「異常」が赤、「構成されていません」が灰色と出ています。写っている範囲の箱は緑と灰色で、赤い箱は見当たりません。画面の下のほうは、指で一部が隠れています。

職人の技|写真に残っている7つの手間
今回の写真には、塗り上がった姿だけでは分からない手間がいくつも写っています。主なものを、写真と合わせて並べます。
1. 傷の位置と高さを残す 傷ごとに緑のテープを貼り、右フロントドアでは箱尺も立てて写しました。どこを直すのかが、作業に入る前から写真ではっきりします。
2. 研ぎは段をつけて、へこみの中だけ 灰色の地金が見えているのは傷の内側だけで、外へ向かって塗装の層を少しずつ残しています。研ぐときは、すぐ横のフェンダーとサイドベントをテープで守っています。
3. パテはへこみの範囲だけに パテをのせたのは、へこみのあったドアの前の端だけです。研いだあとも紙で四角く囲い、まわりの面には広げていません。
4. 外せる部品は外して塗る ハンドル、ミラーのカバー、給油口のフタは台の上で単体に。テールランプ、サイドベント、ドア下のモールは外してから車体を塗っています。
5. テープの線はパネルの縁に 窓の縁やボンネットとのすき間に沿ってテープを貼り、サイドベントの取付け穴も一つひとつ栓でふさいでから塗りました。
6. 新しいモールは、車に付ける前に艶のある黒に 注文書に「要塗装」とある純正のドアモールを、台の上で塗り上げてから取り付けました。
7. 最後に診断機で確認 作業のあと、診断機でシステムの一覧を表示し、写っている範囲に赤い表示がないことを確かめました。
修理中の代車|大柄なSUVからの乗り換えも
レンジローバースポーツは、ディーゼルで走る5人乗りの大柄なSUVです。勝田レンタカーの車には、ランドクルーザー250 VX(4WD・7人乗り)やレクサスNX450h+(PHEV・4WD)、40系アルファード PHV エグゼクティブラウンジといった大きめの車もそろっています。
当社ではレンタカー登録(わナンバー)の車両を200台以上保有しています。乗る人数や普段の使い方をお聞きして、空き状況を確認しながらご案内します。
ご用意できる車種は、保険の内容・事故の状況・空き状況によって変わります。特定の車種を必ずご用意できるとは申し上げられませんので、まずはご相談ください。
勝田レンタカー|事故代車のラインナップ例



ランドクルーザー250 VX(令和6年式・7人乗り)の事故代車を見る
40系アルファード PHV エグゼクティブラウンジの代車を見る
まとめ|レンジローバースポーツの右側面を、ドアは交換せずに
このレンジローバースポーツでは、右フロントドアのへこみを交換せずに板金で直し、純正の新しいドアモールを艶のある黒に塗って取り付け、右側面の4枚を1AQで塗装しました。外せる部品は外して塗り、作業のあとには診断機でシステムの一覧も確かめています。
横浜市都筑区にあるケービーエスの工場では、輸入車の側面の傷や保険修理のご依頼も承っています。場所によってはお引き取りでのご依頼もお受けできますので、まずはお電話でご相談ください。
「交換と板金のどちらになりそうか知りたい」というときも、傷の写真を見ながらご説明します。お気軽にお問い合わせください。
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よくある質問
- レンジローバースポーツのドアのへこみは、交換しないと直りませんか?
- 交換しか方法がないとは限りません。このレンジローバースポーツでは、右フロントドアの前の端のへこみを、塗装を研いで地金を出し、板金で形を戻してからパテで面を整え、1AQで塗装しました。ドアは交換していません。
- 保険修理で、板金と交換の両方の見積りをお願いできますか?
- 見積りの出し方にご希望があれば、お預かりのときにお知らせください。今回のお預かり証にも、板金塗装と交換の2通りで見積りがほしいというご要望が書かれていました。そのうえで、このお車の右フロントドアは板金で直しています。
- ドアハンドルやドアミラーは、付けたまま塗装しますか?
- このレンジローバースポーツでは、ドアハンドル、ドアミラーのカバー、給油口のフタを車から外し、台やスタンドの上で1つずつ塗りました。テールランプやフェンダーのサイドベントも外してから車体を塗っています。どの部品を外すかは、車種と傷の場所によって変わります。
- レンジローバーのドアの下の黒いモールに傷が付いたら、どう直しますか?
- 今回は、右の前後ドアのドアモールを純正の新品に替えました。注文書に「要塗装」とある部品で、届いたあとに塗装ブースで艶のある黒に塗り、それから車に取り付けています。お引き取りのときに付いていた元のモールと同じ、艶のある黒です。
- 修理中の代車は借りられますか?
- ご相談いただけます。当社はレンタカー登録(わナンバー)の車両を200台以上保有しており、乗る人数や普段の使い方をお聞きしてご案内します。ご用意できる車種は、保険の内容・事故の状況・空き状況によって変わるため、特定の車種を必ずご用意できるとは申し上げられません。